安全で高品質のものには、どうしてもお金がかかります。

私達の食は、経済力の向上とともに、いまや国内のみならず世界中からの手に入るようになり、バラエティーに富み簡便なものとなりましが、その一方で家族が食卓を囲むことが少なくなり、毎日食べているものがどのように造られているのかさえ分からなくなり、ついにはそのことによる「食の安全・安心」に対する信頼が大きく揺らぐ出来事がここ最近多発しはじめていることはご存知だと思います。飽食の時代といわれて久しいのですが、多くの人々が美食を求めている反面、食の安売り競争も熾烈で、国内の生産者や流通業者の企業努力の範囲を超えた経済性・利便性を求められるに至り、いまや年間重量約 3428万トン(2004年度)に ものぼる食料が海外から輸入され、しかもアフリカやアジアの低開発地域に8億人余りの飢餓人口がいるなかで、食料の廃棄量は、実に年間 2000万 トンに達しているといわれています。輸入食品の低価格は、輸出国における自然環境を無視した土地や水の利用による現地の環境破壊と低賃金・児童労働などによって支えられ、また輸送に伴う化石燃料の消費も無視できないものになっています。市場原理に任せた輸入食品に過度に依存した食料需給は、食料自給率(カロリーベースで 40% に留まっている ( 人口1億人以上の国としては最低水準 ) )向上の根幹となる国内農業の衰退を招き、また生産国のとにかく作れば売れるという生産効率至上主義を助長し、特にコストプッシュ要因となる安心・安全がないがしろにされる原因を私たち自らがつくってきたといっても過言ではありません。

国産は安全だから“国産”でなければならないのではなくて、本来は自分たちが食べるものは、自分の国で作るのが基本なのです。それには、環境コスト、生産コストなどの負担増と食生活を人間の生態系の循環の中にとどめることを、古来より日本人の持つ“もったいない”の精神に例えられる、物を大切にし、無駄をできるだけ排除した循環型社会を実現することによって調和をとっていかなければならないのではないでしょうか。

私たちキッチンハンズは、お客様を大切に考えると同じように、生産者、製造者も大切にします。よりよいものをできるだけリーズナブルな価格でお客様にお届けするために、原材料の仕入−製品の製造−商品の配送という流れのそれぞれの段階でのあくなき企業努力と適正な経営資源配分のありかたを常に検証し、その成果を最終的に商品として具現することを目指しています。

もとより食というものは、本来家庭で素材から作り上げるのが理想なのですが、加工された本当に安全で美味しい食材を適度な量と頻度で上手に利用することによって、手軽に食卓が豊かになり、尚且つ材料の無駄が出ない。これが現代の食生活において、まさに“ご飯の仕度のお手伝い”をさせていただくことが、加工済み食品に与えられた役割ではないかと考えます。

             有限会社 コンフォートフーズ代表取締役 山本 雅久

 
             
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